One's habitat Blog

ホームページ「One's habitat」の付属ブログ。何屋かと訊かれたらオカヤドカリの人です。無断転載ダメ。

2018-01-01から1年間の記事一覧

ボルネオアカメフグ

ボルネオアカメフグ Carinotetraodon borneensis 小型淡水フグであるカリノテトラオドン属に分類される魚で、私のお気に入りです。2013年に飼育して以来、再度飼育したくて入荷をずっと待っていたのですが、なかなか入りませんでした。ボルネオ現地に2度探…

リュウキュウカジカガエル

リュウキュウカジカガエル Buergeria japonica 南西諸島のカエルでは最普通種です。体色の個体差が大きく、茶色やクリーム色などもいるのですが、写真のような真っ黄色の個体もいます。なんだかんだいって真っ黄色の小型カエルって日本だと本種くらいなんで…

ナキオカヤドカリ

ナキオカヤドカリ Coenobita rugosus 日本においてオカヤドカリ類の普通種で、小型種です。低温耐性は持っておらず、南西諸島においても緯度で生息数は大きく変わります。先島諸島では最も数の多い種ですが、沖縄諸島あたりからムラサキオカヤドカリの占める…

アトラスモス

アトラスモス 言わずと知れたモスラの元となった、世界最大級の蛾です。日本では日本亜種のヨナグニサンが有名ですね。私はマレーシアで見ることができました。蛾は大の苦手なのですが、アトラスモスは良かったです(ビビって手に乗せることのできてない写真…

オンナダケヤモリ

オンナダケヤモリ 恩納岳守宮 Gehyra mutilata オンナダケヤモリは東南アジアから太平洋の島々に広く分布しており、日本においても南西諸島で見られます。広く分布してはいますが、環境要求にほんのちょっとクセがあるのかどこでも見つかる感じではないです…

リュウキュウシオマネキ

リュウキュウシオマネキ Tubuca coarctata 幼体は甲羅が赤色と黄色、歩脚が青色ととても派手な色彩をしています。成長に従い甲羅が黒くなっていき、上部に白線が残ります。ヤエヤマシオマネキにかなり近い体色や形態をしているので、注意が必要です。今回コ…

シュナイダーウミワタリ

シュナイダーウミワタリ Cerberus schneiderii ミズヘビ科ウミワタリ属に分類されるヘビで、マングローブ林といった汽水域に生息しています。半水性で、魚を主に捕食します。海を渡るとも言われていますが、回遊に関しては不明な点が多いそうです。 Cerberus…

ヤエヤマシオマネキの幼生

ヤエヤマシオマネキ Tubuca dussumieri の幼生についての記事です。シオマネキ類の幼生飼育を経験しておこうと思いまして、八重山でヤエヤマシオマネキを採集してきました。抱卵したメスを孵化槽に移し、放幼を待ちます。無事放幼が行われ、得られたゾエア幼…

オオナキオカヤドカリ

オオナキオカヤドカリ Coenobita brevimanus かなり大型に成長する種で、赤紫色をしている個体が多いです。たまに赤い個体や茶色い個体もいます。海岸林を主な活動場所とします。左鉗脚が立派で、挟む力はオカヤドカリ類でも随一です。私はそこそこ大型の個…

ボルネオキャットゲッコー ブリード

Breeding of Borneo Cat Gecko Aeluroscalabotes felinus. 念願のボルネオキャットゲッコーのブリードに成功しました。本種は1年半ほど飼育をしており、ずっと殖やしたいと思っていた種でした。 オスもメスもめちゃくちゃ良く餌を食べるなと思っていたら、シ…

オガサワラヤモリ クローンA

オガサワラヤモリ クローンA Lepidodactylus lugubris "Clone-A" Mourning Gecko "Clone-A" オガサワラヤモリは単為生殖するヤモリで、太平洋、インド洋の熱帯亜熱帯に広く分布しますが移入のものもかなり多いです。日本では琉球列島と小笠原諸島で見られる…

カニクイガエル

カニクイガエル Fejervarya cancrivora 両生類は淡水性であり、海水に浸かると浸透圧の関係で体内の水分がどんどん出て行ってしまい脱水症状によって死亡します。しかし、このカニクイガエルはマングローブ湿地つまり汽水環境に生息する世界で唯一の両生類で…

Caridina variabilis

Caridina variabilis 2018年に記載されたばかりのヌマエビです。バベルダオブとグアムから発見されました。今回記載論文のサンプリング地点の一つで本種を見ることができました。まだ変色標本写真しか存在していないこの新種ヌマエビの体色を知りたいという…

フタホシヤモリ

フタホシヤモリ Gekko monachus 東南アジアに広く分布する中型のヤモリで、全長20 cm程度にまで成長します。この写真のはボルネオで撮ったものです。山間部のジャングル沿いにある木造人工物にいました。フタホシヤモリという和名は非常に紛らわしいというか…

グアムのミナミオオガシラ

ミナミオオガシラ Brown Tree Snake Boiga irregularis ナンヨウオオガシラとも呼ばれる本種は、もともとオーストラリアやパプアニューギニア、メラネシアに生息しますが、グアムにも移入しています。グアムに最悪の影響を与えた外来生物の王です。グアムで…

オオヒキガエル

オオヒキガエル Rhinella marina オオヒキガエルは世界的に見てかなり凶悪な侵略的外来生物です。中南米に自然分布しますが、さまざまな熱帯亜熱帯の島嶼域に移入して現地の生物を食い荒らしています。私はオオヒキガエルが最強のカエルだと思ってます。理由…

八丈島のクサガメ

クサガメ Mauremys reevesii 八丈島にはもともと淡水カメ類は生息していませんでした。しかし、近年ミシシッピアカミミガメが確認され、そしてクサガメも成体の発見報告が出ました。かくいう私も八丈島でクサガメの幼体(いわゆるゼニガメ)を発見し、神戸市立…

現地のジュエルオーキッド

ジュエルオーキッド Jewel Orchid 宝石蘭 蘭は花を楽しむものが一般的ですが、葉を楽しむものも存在します。葉に美しい網目模様や筋が現れるそれらはジュエルオーキッドと呼ばれています。背の低い常緑性多年草で、ロゼット状に葉を展開します。子株を生やし…

アカハライモリ色彩変異 6ヶ月目

アカハライモリ色彩変異 Color mutation of Japanese Fire Berry Newt なんか色が薄いような気がする幼生を持ち帰って育てている個体が大体生後6ヶ月目というところになりました。色彩変異かなぁという感じですね。全身一色ではなく濃淡があるというのが気に…

オカヤドカリ

オカヤドカリ Coenobita cavipes 標準和名オカヤドカリ。「オカヤドカリ」がこの種C. cavipesを指すのかオカヤドカリ属全体を指すのか明記しなくてはいけなくなるめんどくささがありますね。本種はオカヤドカリ類の中では地味な体色で、黒褐色から茶色という…

ハクメンヒバカリ

ハクメンヒバカリ Hebius flavifrons White-fronted Water Snake Sabah Keelback ボルネオ固有の蛇で、ヒバカリ属に属する小型種です。顔先が白いのが特長で、私はハクメンヒバカリと呼びたく思います。身体は深緑色で、側面に水色のスポットが並び大変美し…

グアムの爬虫両棲類 -観光地フィールドガイド-

グアムの爬虫両棲類 -観光地フィールドガイド- この度Caudata第2号にてグアムの爬虫両棲類の記事を寄稿させていただきました。本誌は有尾類を主軸に置いた両棲類・爬虫類専門雑誌です。 グアムいいところですよ。 南洋幻想!

Geosesarma cf. bau

Geosesarma cf. bau かなり感動した光景でした。ドワーフクラブはかなり好きなカニで、野外で見てみたいと前々から思っていました。ゲオセサルマの一部種は草本上で活動しているものがいることは知っていたので、この姿を見たときはピースが嵌るような感覚を…

ボルネオキャットゲッコー

ボルネオキャットゲッコー Aeluroscalabotes felinus キャットゲッコーのボルネオ個体群。普通に亜種もしくは別種に分けていいくらいには差異があると思いますよね。大きく3集団あると考えていますが、一部中間形質のものもいるので難しいです。ここの分類…

トゲナシヌマエビ

トゲナシヌマエビ Caridina typus 川で捕まえたエビがトゲナシヌマエビかもしれない。コケ取り生体にトゲナシヌマエビを使ってみようかな。そのような理由で検索していらした方が多いと思います。 トゲナシヌマエビは日本に広く分布している両側回遊性の淡水…

大都会のヒバカリ

ヒバカリ Hebius vibakari この平成最後の秋に地元でヒバカリを見るという目標を果たせました。かくいう私の地元は都心三区(千代田区・中央区・港区)のとある地域で、身近に豊かな触れ合える自然があるわけではありません。そんな中では、ヘビという生き物…

オキナワハクセンシオマネキ

オキナワハクセンシオマネキ Austruca perplexa 南西諸島で最も一般的に見られるシオマネキの一種。白色、灰色、黒色で構成された体色をしているが、雄の大鉗脚は成長に従い黄色味を帯びます。シオマネキ類は捕獲難易度が高く、動くと危険を察知してすぐに巣…

カリノテトラオドン サリヴァトール

カリノテトラオドン サリヴァトール Carinotetraodon salivator ⚪︎⚪︎アカメフグの名がなく、学名呼びされているこの魚は1995年に記載されたマレーシアのサラワク州固有の淡水フグです。ゼブラパファーなんていう流通名もついていたりしますが、好きじゃない…

ヨロイオオムカデ

ヨロイオオムカデ ボルネオへ生き物探しに赴いたところ、このようなとんでもないものが見つかりました。ムカデ界の異端種、通称ヨロイオオムカデ。AntRoomさんが飼育されていることで有名ですね。飼育されている3匹とも茶黒色の脚をしているので、そういう…

ヤシガニ幼体

ヤシガニ幼体 Coconut Crab (robber crab) juvenile Birgus latro ヤシガニの幼体は貝殻を背負います。どの程度のサイズまで貝殻を背負っているかというと、貝口直径10〜15mm程度といったところでしょう。この貝殻入りヤシガニは非常に珍しく、本当に見つか…