One's habitat Blog

ホームページ「One's habitat」の付属ブログ。何屋かと訊かれたらオカヤドカリの人です。無断転載ダメ。

2021-01-01から1年間の記事一覧

福江島のミナミヌマエビ

福家悠介・岩﨑朝生・笹塚諒・山本佑治,2021.五島列島福江島におけるミナミヌマエビの初記録.Cancer,30:63-71. www.jstage.jst.go.jp オープンアクセス 福江島のミナミヌマエビ ミナミヌマエビ Neocaridina denticulataは西日本に分布する陸封型のヌマ…

対馬のアカマダラ

アカマダラの轢死体摂食 Lycodon rufozonatus rufozonatus 2021年台風9号による大雨の中、対馬でヘビ探ししたところロードキルされたヌマガエルを摂食しているアカマダラに出会いました。この写真はレンズに水滴付くのがもう防げなくて写り込んでしまってい…

九州本土のヤクヤモリ

九州本土のヤクヤモリ Gekko yakuensis ヤクヤモリは屋久ヤモリであり、屋久島をタイプロカリティとする国産Gekkoの中でも最大級種です。九州本土の南部にも分布しており、宮崎県や鹿児島県でも見ることができます。 しかし、九州南部はミナミヤモリが移入し…

九州南東部のムラサキオカヤドカリ

九州南東部のムラサキオカヤドカリ Coenobita purpureus in SouthEast part of mainland Kyushu ムラサキオカヤドカリ 九州の南東部は黒潮の影響を受けるため、最も寒冷耐性を持つムラサキオカヤドカリは流れ着いて定着しています。再生産も確認されているた…

イキヒラタクワガタ

イキヒラタクワガタ Dorcus titanus tatsutai イキヒラタクワガタ 71mm イキヒラタクワガタは壱岐諸島に分布するヒラタクワガタの固有亜種です。日本で2番目に大きくなるヒラタ(もちろん1番はツシマ)で壱岐を代表する昆虫なのですが、壱岐はノコギリのギ…

サキシママダラ

サキシママダラ Lycodon rufozonatus walli サキシママダラ(石垣島) サキシママダラはアカマダラの先島諸島亜種で、八重山と宮古においても分化が起きています。色味に強く表れており、八重山が黄色っぽく、宮古がオレンジっぽいです。発色の良い宮古個体…

オオテナガエビのグアム-ミクロネシア-からの初記録

オオテナガエビのグアム-ミクロネシア-からの初記録 Fuke, F. and Sasazuka, M. 2021. First record of Macrobrachium grandimanus (Randall, 1840) (Crustacea, Decapoda, Palaemonidae) from Guam, Micronesia. Check List 17(3):759-763. First record of…

イワサキクサゼミ

イワサキクサゼミ Mogannia minuta 春の南西諸島には日本最小のセミが姿を現す。イワサキクサゼミはその名の通り、樹木ではなく草本によく見られ、ジーと鳴きます。警戒心も強くなく、低い位置にいるので簡単に素手で捕まえられます。チッチゼミとは大違いで…

ミヤコヒキガエル

ミヤコヒキガエル Bufo gargarizans miyakonis 南西諸島唯一の在来ヒキガエルで宮古島とその周辺島嶼に分布していますが、大東諸島に移入しています。宮古島市では保全種に指定されているので、大東諸島で採集されたものが市場流通しています。保全されてい…

コムラサキオカヤドカリ分布北限更新

コムラサキオカヤドカリ分布北限の更新 コムラサキオカヤドカリはインド洋から太平洋の熱帯亜熱帯域に広く分布する陸棲甲殻類で、日本が分布の北限となっています。その中でも沖縄県教育委員会の調査で沖縄本島が北限であると報告されていましたが、今回2020…

シルバーアイキャットゲッコー

シルバーアイキャットゲッコー キャットゲッコーには現在3タイプの流通があります。マレーキャットゲッコー(ブラックアイ)、ボルネオキャットゲッコー(グリーンアイ)、そしてシルバーアイキャットゲッコーです。マレーとボルネオはそこそこ流通があり、…

ボルネオキャットゲッコーF2

ボルネオキャットゲッコーF2(2019CBからのF2) ボルネオキャットゲッコー2019CBs ボルネオキャットゲッコーは2019CBが順調に育っており、同ケースでまとめて管理をしていました。そしたらどうでしょう。腹に卵のようなものが見え始めました。生後1年半とい…

カスミサンショウウオ

カスミサンショウウオ Hynobius nebulosus カスミサンショウウオは西日本に広く分布する種とされていましたが、2019年に隠蔽種を分類する論文が出て9種に分かれました。それでは引き続きカスミサンショウウオであるのはどの地域のものかというと九州北西部…