2022-01-01から1年間の記事一覧
南大東島の塩屋には海水淡水化施設があり、汲み上げられた海水が常に排出されています。標高10mはある断崖に、この排水によって海水環境が形成されていました。流石にこの高度だとちょっとしたカニくらいしかいないだろうと思って覗いてみると、なんとシロサ…
シオマネキ Tubuca arcuata シオマネキ類は日本にて12種+α(偶産)が確認されており、そのほとんどが南西諸島に分布しています。そして本土でも認知度のあるのがこの総称と同一の標準和名を持つシオマネキTubuca arcuataです。日本でもトップクラスに有名な干…
オガサワラチビクワガタ Figulus boninensis オガサワラチビクワガタは①チビクワガタの最大級種で20mm近くになる、②ワインレッドの体色、③亜社会性、④小笠原諸島固有種、⑤肉食、というこの上ない魅力を持つクワガタです。2014年の小笠原諸島遠征では見ること…
タカラヤモリ Gekko shibatai タカラヤモリは吐噶喇列島宝島にのみ生息するヤモリで、その見に行きにくさは前述トカラハブの記事のとおりです。特徴は黄色い口先と、そこそこ複雑な背模様でしょうか。島内では個体数が多く、競合する他のヤモリもいないため…
トカラハブ Protobothrops tokarensis トカラハブはトカラ列島南部の宝島、小宝島にのみ生息する日本北限のハブです。トカラ列島は奄美大島の北に位置し、鹿児島本土または奄美大島の港からフェリーでしか上陸できません。このフェリーは悪天候による欠航率…
デルモゲニー Dermogenys collettei 東南アジアの河川中下流では小型の淡水サヨリ類がよく見られます。熱帯魚をやっている方ならゴールデンデルモゲニーなんかは馴染み深いと思います。サヨリは水面付近を泳ぐため、濁った川でも見つけやすく、その川に小魚…
ウスムラサキオカヤドカリ Coenobita lila ウスムラサキオカヤドカリ Coenobita lila 本種は2016年記載という現時点でオカヤドカリ科唯一の2000年代記載種です。マレー半島南部と周辺離島(マレーシア南部離島〜シンガポール〜バタム島等のインドネシア離島)…
ツシマカブリモドキ Damaster fruhstorferi ツシマカブリモドキは日本に分布する唯一のカブリモドキ類で、対馬が大陸の生態系を色濃く残していることを示す生物種の1つです。その立ち位置、そして非常に美しい構造色は言うまでもなく人気の要素で、対馬遠征…
渡嘉敷島ハイ Sinomicrurus boettgeri ハイは沖縄諸島に分布する鮮やかなオレンジ色と黒色を持つ美しいコブラ科のヘビです。これまでヒャンの亜種とされていましたが、2021年末の論文で独立種として述べられました。この論文では徳之島のハイはヒャンに含ま…
ハワイハネナシクワガタ Apterocyclus honoluluensis Hawaiiは北半球太平洋のど真ん中に位置する海洋島で、その地理的に隔絶された環境には貴重で興味深い生物が多数生息しています。ハワイハネナシクワガタはハワイ固有のクワガタ種群であり5種分類されて…
オガサワラヤモリ クローンB 大東諸島 Lepidodactylus lugubris "Clone-B" オガサワラヤモリは単為生殖種ですが、クローンタイプによる遺伝的多様性を秘めた可愛いヤモリです。一般的に知られているのは日本の南西諸島で広く見られるクローンC or Aですが、…
ケラマトカゲモドキ Goniurosaurus kuroiwae sengokui 慶良間諸島の一部(渡嘉敷島・阿嘉島)に固有のクロイワトカゲモドキ亜種:ケラマトカゲモドキ。本亜種は赤眼とマッチしたオレンジの体色が特徴で、国産ゴニではケラマが一番好きという声も多い種です。…
ウンゼンルリクワガタ Platycerus delicatulus unzendakensis ウンゼンルリクワガタは長崎県雲仙岳と長崎佐賀の多良岳に分布するルリクワガタ亜種で、九州西部の特産種です。寸詰まり傾向の形態、青みの強さ等から亜種に分類されていますが、分類するほどで…
One's habitat -Marketing Division- oneshabitat.theshop.jp One's habitat制作のグッズ販売を開始いたします。販売については、上記リンクのBASEにて行なっておりますので是非ご覧になってください。隙間産業生き物屋として刺さる方には刺さる商品を用意し…