甲殻類
大東諸島南大東島におけるオカヤドカリ科 Coenobitidae の観察報告 笹塚諒, 2024. オカヤドカリ: Land Hermit Crab in Pacific Rim. ジェイズ・エンタープライズ, 東京. 82pp. ISBN978-4-600-01494-0 oneshabitat.theshop.jp www.ones-habitat.com 本書にて…
オカヤドカリ Land Hermit Crab in Pacific Rim 笹塚諒, 2024. オカヤドカリ: Land Hermit Crab in Pacific Rim. ジェイズ・エンタープライズ, 東京. 82pp. A5 フルカラー ISBN978-4-600-01494-0 販売先リンク 国立国会図書館 本書の特徴 ・オカヤドカリ科2…
ハクボオカヤドカリ Coenobita compressus 日本から太平洋を挟んだ向こう側であるアメリカ大陸西岸にもオカヤドカリ属は生息しています。しかし、太平洋西部と違い多様性が低く、メキシコからペルーにかけての広い分布域を持つ1種のみがいるだけです。 そん…
オカヤドカリ属はそのほぼ全てが北半球で観察可能です。しかし、一種だけ南半球にしか分布していないものがいます。 レンガオカヤドカリ Coenobita variabilis 。 本種はオーストラリア固有であり、しかも日本から直行便のないエリアに分布しているという絶…
アカツキオカヤドカリ Coenobita pseudorugosus タイプロカリティのフィリピン セブ州で探してきました。本種を撮るためだけにフィリピンでソロ海外遠征をしてきたという感じです。本種は学名からわかるとおりナキオカヤドカリに非常に形態が近似しており、…
南大東島の塩屋には海水淡水化施設があり、汲み上げられた海水が常に排出されています。標高10mはある断崖に、この排水によって海水環境が形成されていました。流石にこの高度だとちょっとしたカニくらいしかいないだろうと思って覗いてみると、なんとシロサ…
シオマネキ Tubuca arcuata シオマネキ類は日本にて12種+α(偶産)が確認されており、そのほとんどが南西諸島に分布しています。そして本土でも認知度のあるのがこの総称と同一の標準和名を持つシオマネキTubuca arcuataです。日本でもトップクラスに有名な干…
ウスムラサキオカヤドカリ Coenobita lila ウスムラサキオカヤドカリ Coenobita lila 本種は2016年記載という現時点でオカヤドカリ科唯一の2000年代記載種です。マレー半島南部と周辺離島(マレーシア南部離島〜シンガポール〜バタム島等のインドネシア離島)…
One's habitat -Marketing Division- oneshabitat.theshop.jp One's habitat制作のグッズ販売を開始いたします。販売については、上記リンクのBASEにて行なっておりますので是非ご覧になってください。隙間産業生き物屋として刺さる方には刺さる商品を用意し…
福家悠介・岩﨑朝生・笹塚諒・山本佑治,2021.五島列島福江島におけるミナミヌマエビの初記録.Cancer,30:63-71. www.jstage.jst.go.jp オープンアクセス 福江島のミナミヌマエビ ミナミヌマエビ Neocaridina denticulataは西日本に分布する陸封型のヌマ…
九州南東部のムラサキオカヤドカリ Coenobita purpureus in SouthEast part of mainland Kyushu ムラサキオカヤドカリ 九州の南東部は黒潮の影響を受けるため、最も寒冷耐性を持つムラサキオカヤドカリは流れ着いて定着しています。再生産も確認されているた…
オオテナガエビのグアム-ミクロネシア-からの初記録 Fuke, F. and Sasazuka, M. 2021. First record of Macrobrachium grandimanus (Randall, 1840) (Crustacea, Decapoda, Palaemonidae) from Guam, Micronesia. Check List 17(3):759-763. First record of…
コムラサキオカヤドカリ分布北限の更新 コムラサキオカヤドカリはインド洋から太平洋の熱帯亜熱帯域に広く分布する陸棲甲殻類で、日本が分布の北限となっています。その中でも沖縄県教育委員会の調査で沖縄本島が北限であると報告されていましたが、今回2020…
チカヌマエビ Halocaridinides trigonophthalma チカヌマエビは西太平洋の熱帯亜熱帯域のアンキアラインに生息する小型のエビ類で、日本では南西諸島で報告されています。アンキアラインとは、陸水のような環境であるが地下で海域と接続しており、汽水環境と…
クメジママミズフナムシ:久米島真水船虫 クメジマミズフナムシ:久米島水船虫 Ligia sp. 久米島固有の未記載フナムシ。仮称として上記が与えられていますが、真水か水か呼び方は好みで。仮称の通り本種は淡水生で、内陸の石灰岩域に生息します。最も有名な…
コムラサキオカヤドカリ Coenobita violascens かなり大型になる種で、成長によって体色が大きく変わります。幼体は赤オレンジといった目立つ色彩を呈していますが、成長に従い青みが加わっていきます。色が混ざるのか、グレーっぽい地味な体色になりますが…
イキシマカワリヌマエビ Neocaridina ikiensis 壱岐島(長崎県壱岐市)より発見され、2017年に記載されたカワリヌマエビ属の一種です。なんだかんだ日本のネオカリはミナミヌマエビやらイシガキヌマエビやらと属名が含まれない和名を付けられていましたけど…
サラワクネッタイコシビロダンゴムシ Cubaris sp. "Sarawak" 絶妙にピントが合ってない写真しかなくてアレなんですが、勘弁です。本種はマレーシア サラワク州に分布とのことからサラワクネッタイと呼ばれています。しかしサラワクは広いので、私だったらも…
Young individuals of the land hermit crab Coenobita spinosus オオトゲオカヤドカリの若齢個体 Young individual of Coenobita spinosus with 8.14 mm SL オオトゲオカヤドカリの若齢個体 リンク I published a paper that could find young individuals …
原著論文:オオトゲオカヤドカリにおける宿貝利用と宿貝放棄行動。概要としてはオオトゲオカヤドカリ Coenobita spinosus H. Milne Edwards, 1837 が行うとされている、刺激を受けた際に宿貝を捨てて逃げる行動と、所持している宿貝の選択サイズの傾向につい…
オニヌマエビ Atyopsis spinipes アジアロックシュリンプ Atyopsis moluccensis 日本で見られるのがオニヌマエビで、東南アジアに広く分布しているのがアジアロックシュリンプです。オニヌマエビは日本において南西諸島で多く見つかっていますが、本土の黒潮…
ゲオセサルマ未記載種 Geosesarma sp. マレー半島でもゲオセサルマを見ることができました。標高1000m近い水場の急斜面に垂れる枝に乗ってました。写真はヤラセではなく、そのままの生態写真です。広角で背景含めた写真にしたかったのですが、足場がかなり悪…
オガサワラヌマエビ Paratya boninensis オガサワラヌマエビは小笠原諸島固有の淡水性コエビ類で、陸封型の生活史を持ちます。陸封型ですが直達発生ではなくゾエア幼生で生まれるため、カワリヌマエビ属とはまた違います。そんなわけで本種の分類はヌマエビ…
オガサワラベニシオマネキ Paraleptuca boninensis 小笠原諸島固有のシオマネキで、父島のかなり限られた場所にのみ生息しています。そのことから2019年2月6日に種の保存法に指定され、保護種となりました。ほぼベニシオマネキと変わらない印象を受けますが…
ミナミヒメシオマネキ Gelasimus jocelynae 本種の成体は甲羅下辺部に水色を呈すことと、オスは右鉗脚が大型化する傾向があります。大鉗脚は上半分が白色を、下半分が橙色を呈し、縦幅があるため盾のようです。一大ミナミヒメシオマネキ生息地に行ってみると…
フシグロオカヤドカリ Coenobita carnescens 本種はサキシマオカヤドカリ Coenobita perlatusの異タイプ異名(heterotypic synonym)として識者らには認知されています。しかし、分類学的な評価はされておらず、未だにCoenobita carnescensとして独立していま…
ミナミオニヌマエビ Atyoida pilipes (Atyopsis pilipes) オニヌマエビ属に分類される中型淡水エビで、日本では南西諸島と小笠原諸島で見られますがそこそこ珍しいです。北限は口永良部島です。クリスタルロックシュリンプなんて呼ばれ方もしており、たまに…
ナキオカヤドカリ Coenobita rugosus 日本においてオカヤドカリ類の普通種で、小型種です。低温耐性は持っておらず、南西諸島においても緯度で生息数は大きく変わります。先島諸島では最も数の多い種ですが、沖縄諸島あたりからムラサキオカヤドカリの占める…
リュウキュウシオマネキ Tubuca coarctata 幼体は甲羅が赤色と黄色、歩脚が青色ととても派手な色彩をしています。成長に従い甲羅が黒くなっていき、上部に白線が残ります。ヤエヤマシオマネキにかなり近い体色や形態をしているので、注意が必要です。今回コ…
ヤエヤマシオマネキ Tubuca dussumieri の幼生についての記事です。シオマネキ類の幼生飼育を経験しておこうと思いまして、八重山でヤエヤマシオマネキを採集してきました。抱卵したメスを孵化槽に移し、放幼を待ちます。無事放幼が行われ、得られたゾエア幼…