One's habitat Blog

ホームページ「One's habitat」の付属ブログ。何屋かと訊かれたらオカヤドカリの人です。無断転載ダメ。

爬虫類

バクボトカゲモドキを現地観察する

バクボトカゲモドキ (スベノドトカゲモドキ) Goniurosaurus lichtenfelderi ハイナントカゲモドキと極めて近縁で、見分ける術も目の周りの鱗の数を数える(どっちにも含まれる中間領域あり)という状況です。しかも、ハイナンの方が先に流通し、そして有名…

トゲヤマガメ

トゲヤマガメ Heosemys spinosa クアラルンプール近郊のジャングルにて、キャットゲッコーを探す中で遭遇しました。標高200mくらいの沢にて、なんか岩が動いているな?と思ったらカメでした。棘も削れて丸々とした立派な個体で、大分年齢はいってそうです。…

テルシオペロ

テルシオペロ Bothrops asper 中米から南米の北部にかけて分布し、その域における最も危険な毒蛇と評される程有名なヘビです。その理由が熱帯雨林から人里まで広く分布するため、家屋内にも侵入してくることが珍しくないにも関わらず、極めて毒性が強いとい…

野生のヒョウモントカゲモドキを探す

野生のヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー・レオパ) Eublepharis macularius 野生のレオパを現地観察するというのは、爬虫類飼育者の多くが思い描くも実現しないことの1つだと思います。大きな理由は2つ。 ①レオパの分布域はアフガニスタンからイ…

バーラトタケアオハブ Trimeresurus gramineus

バーラトタケアオハブ Trimeresurus (Craspedocephalus) gramineus インドに生息するアオハブの模式種。枝の絡む藪にて待ち伏せしている形で2個体ほど見られました。アオハブ類はベタッとした緑色の種がよく観察されていますが、本種は掠れた緑色というかな…

Coleonyx fasciatus セキヨウトカゲモドキ

セキヨウトカゲモドキ(夕陽蜥蜴擬) Coleonyx fasciatus アメリカトカゲモドキ Coleonyx 属を現地観察する。トカゲモドキフィールドワークとして、国産ゴニの2ステップほど高次難易度な目的を達成してきました。とはいえ、種によっては行けば必ず見れるよ…

ヤモリ雑誌 Gecko Essence 販売→完売

ヤモリ雑誌 〈Gecko Essence〉 ★完売 250部★ Bamboo's Gecko のAyumu氏とヤモリのそれぞれ得意な部分に焦点を絞った雑誌を合作しました。Ayumu氏からは"ブリード"の観点より7種、私からも"フィールド"の観点より7種、計14種をまとめた内容になります。販売は…

タカラヤモリ

タカラヤモリ Gekko shibatai タカラヤモリは吐噶喇列島宝島にのみ生息するヤモリで、その見に行きにくさは前述トカラハブの記事のとおりです。特徴は黄色い口先と、そこそこ複雑な背模様でしょうか。島内では個体数が多く、競合する他のヤモリもいないため…

トカラハブ

トカラハブ Protobothrops tokarensis トカラハブはトカラ列島南部の宝島、小宝島にのみ生息する日本北限のハブです。トカラ列島は奄美大島の北に位置し、鹿児島本土または奄美大島の港からフェリーでしか上陸できません。このフェリーは悪天候による欠航率…

渡嘉敷島ハイ

渡嘉敷島ハイ Sinomicrurus boettgeri ハイは沖縄諸島に分布する鮮やかなオレンジ色と黒色を持つ美しいコブラ科のヘビです。これまでヒャンの亜種とされていましたが、2021年末の論文で独立種として述べられました。この論文では徳之島のハイはヒャンに含ま…

オガサワラヤモリ クローンB 大東諸島

オガサワラヤモリ クローンB 大東諸島 Lepidodactylus lugubris "Clone-B" オガサワラヤモリは単為生殖種ですが、クローンタイプによる遺伝的多様性を秘めた可愛いヤモリです。一般的に知られているのは日本の南西諸島で広く見られるクローンC or Aですが、…

ケラマトカゲモドキ

ケラマトカゲモドキ Goniurosaurus kuroiwae sengokui 慶良間諸島の一部(渡嘉敷島・阿嘉島)に固有のクロイワトカゲモドキ亜種:ケラマトカゲモドキ。本亜種は赤眼とマッチしたオレンジの体色が特徴で、国産ゴニではケラマが一番好きという声も多い種です。…

One's habitat 制作のグッズ販売について

One's habitat -Marketing Division- oneshabitat.theshop.jp One's habitat制作のグッズ販売を開始いたします。販売については、上記リンクのBASEにて行なっておりますので是非ご覧になってください。隙間産業生き物屋として刺さる方には刺さる商品を用意し…

対馬のアカマダラ

アカマダラの轢死体摂食 Lycodon rufozonatus rufozonatus 2021年台風9号による大雨の中、対馬でヘビ探ししたところロードキルされたヌマガエルを摂食しているアカマダラに出会いました。この写真はレンズに水滴付くのがもう防げなくて写り込んでしまってい…

サキシママダラ

サキシママダラ Lycodon rufozonatus walli サキシママダラ(石垣島) サキシママダラはアカマダラの先島諸島亜種で、八重山と宮古においても分化が起きています。色味に強く表れており、八重山が黄色っぽく、宮古がオレンジっぽいです。発色の良い宮古個体…

シルバーアイキャットゲッコー

シルバーアイキャットゲッコー キャットゲッコーには現在3タイプの流通があります。マレーキャットゲッコー(ブラックアイ)、ボルネオキャットゲッコー(グリーンアイ)、そしてシルバーアイキャットゲッコーです。マレーとボルネオはそこそこ流通があり、…

ボルネオキャットゲッコーF2

ボルネオキャットゲッコーF2(2019CBからのF2) ボルネオキャットゲッコー2019CBs ボルネオキャットゲッコーは2019CBが順調に育っており、同ケースでまとめて管理をしていました。そしたらどうでしょう。腹に卵のようなものが見え始めました。生後1年半とい…

徳之島のハイ

徳之島のハイ Sinomicrurus japonicus boettgeri ハイは沖縄諸島と徳之島に分布する鮮やかなオレンジ色と黒色を持つ美しいコブラ科のヘビです。奄美のヒャンと亜種の関係にあります。なかなか珍しく出会う確率は低いため行っても見れないことが多いのですが…

クメトカゲモドキ

クメトカゲモドキ Goniurosaurus kuroiwae yamashinae 久米島固有のクロイワトカゲモドキ亜種:クメトカゲモドキ。クメは国産ゴニの中でも見やすい方で、行く先行く先に現れてくれました。夜間に岩がゴロゴロしている場所を探すのが手っ取り早いですが、適当…

イワサキセダカヘビ

イワサキセダカヘビ Pareas iwasakii 八重山3珍蛇の一角であるイワサキセダカヘビをようやく見ることができました。3珍の中では割と見やすい種なのですが、なかなか巡り会うことができませんでした。セダカヘビ科はアジアに広く分布し3属に分類されていま…

マレーキャットゲッコー ブリード

Breeding of Malay Cat Gecko Aeluroscalabotes felinus. マレーキャットゲッコー♀親1 実は今年マレーキャットゲッコーをトリオで導入し、ブリードに挑戦していました。ボルネオができたんでマレーもできるだろうと思い、全く同じセットで飼育していたら特…

ツシママムシ

ツシママムシ Gloydius tsushimaensis ツシママムシは対馬固有種で、模様がハッキリとした眼状紋にならない点や、舌が桜色を呈するところからニホンマムシと種判別されます。とはいえ最も有名な差異は、非常に攻撃的であるということです。ニホンマムシは基…

オビトカゲモドキ

オビトカゲモドキ Goniurosaurus splendens オビトカゲモドキは徳之島固有のキョクトウトカゲモドキです。クロイワの亜種ではなく、別種として分類するのが有力なようです。国産ゴニの中でも特に小柄で、シェルピンクの体色も相まってとても可愛い印象。県指…

九州のタワヤモリ

タワヤモリ Gekko tawaensis 瀬戸内海沿岸域の周辺における海岸沿いから山地の岩場に生息している西日本固有種。九州では大分県が有名です。体色を大きく変化させるため、夜間の平常時はニホンヤモリより少し模様が強いかな程度ですが、興奮時は美しい黒と金…

カラスヘビ シルバーアイ

カラスヘビ シルバーアイ Elaphe quadrivirgata "Melanism and Silver eyes" Double mutation カラスヘビは一般的にシマヘビの黒化型(メラニズム)個体のことを指します。本来シマヘビは茶色で、背に黒線が入る赤眼のヘビです(背の模様は差が大きい)。し…

ボルネオキャットゲッコー2019CB

ボルネオキャットゲッコー2019CB ボルネオキャットゲッコー2019CB ボルネオキャットゲッコーのブリードに成功してから、ベビーの飼育には四苦八苦しています。実は前回の記事以降も何個も卵を産んでくれて、何匹ものベビーが孵っていましたが、半数以上を失…

エベナビアゲッコー

エベナビアゲッコー Ebenavia gecko ※2019年12月29日投稿、2022年10月29日加筆。 エベナビア属は6種に分類されていますが、入荷した際はエベナビアゲッコーと括られているのみで同定されていません。日本への入荷が1種だけならそれでもまぁ良いのかもと思…

ソバージュババイヤモリ

ソバージュババイヤモリ Bavayia sauvagii ババイヤモリ属はニューカレドニア固有のヤモリ群で、最も見やすい属群です。12種ほど分類されており、ニューカレドニアと周辺島々に多様に分布しています。今回のニューカレドニア遠征は乾燥が酷く、全くヤモリが…

キマダラウミヘビ

キマダラウミヘビ New Caledonian Sea Krait Laticauda saintgironsi 本種はロイヤルティー諸島を含んだニューカレドニア固有のウミヘビです。赤みがかった黄色と黒の縞模様の個体が多いのですが、アオマダラウミヘビに近縁ということもあり青みの強い個体も…

ニシヤモリ

ニシヤモリ Gekko sp. 言わずと知れた国産未記載ヤモリの一つ(2019年8月時点)。ニシヤモリは九州西部に分布し、存在は広く知られていますが未だに記載されていません。産地としては五島や平戸が有名です。ちなみに写真の個体はこの産地じゃありません。パッ…