オオナキオカヤドカリ
Coenobita brevimanus
かなり大型に成長する種で、赤紫色をしている個体が多いです。たまに赤い個体や茶色い個体もいます。海岸林を主な活動場所とします。左鉗脚が立派で、挟む力はオカヤドカリ類でも随一です。私はそこそこ大型の個体に親指を挟まれて悶絶しました。こいつに挟まれたらヤバい事は重々承知していたのですが、不注意で…。離してくれるまでひたすら痛みに耐えながら待ちました。貝殻に籠もったまま警戒を解くまでずっと挟み続けるので、離してくれるまで時間がかかるのです。挟まれた痕は火傷のように内出血と水ぶくれができ、刺すような痛みが残りました。本当に本当にヤバいです。とはいえ日本では天然記念物ゆえ触れないので、海外で見つけた時に触れ合いたいなら注意が必要という事です。国内では八重山諸島以南でないと見つけにくいのですが、海外では普通種。
Coenobita brevimanus is distributed from the Indian Ocean to the Pacific Ocean and mainly lives in coastal forests. When I was doing wild observation, my finger was caught in a large individual and I suffer terribly. Internal pinching and blistering occurred like a burn, and stinging pain remained. It is truly dangerous.
ヤシガニ幼体として非常に間違われやすい種で、その理由の一つが眼柄の形状によるものだと思います。ヤシガニとオオナキオカヤドカリは海のヤドカリが持つ形質である円柱状の眼柄を持っています。ちなみに系統的にもオオナキはヤシガニに近いです。ヤシガニは天然記念物ではありませんが、オオナキオカヤドカリは前述の通り天然記念物ですので扱いが変わります。南西諸島で陸棲甲殻類を楽しむならここの種判別はちゃんとできないといけません。最もわかりやすいのはやはり、左鉗脚の形態差ですね。オオナキの左鉗脚鋏部分は丸く分厚くツルりとしていて棘や毛がなくスベスベしています。
太平洋に関するオカヤドカリの本を自主制作しました。以下のリンク先で販売していますので、ぜひご検討ください。