One's habitat Blog

ホームページ「One's habitat」の付属ブログ。何屋かと訊かれたらオカヤドカリの人です。無断転載ダメ。

ミヤコヒキガエル

ミヤコヒキガエル Bufo gargarizans miyakonis 南西諸島唯一の在来ヒキガエルで宮古島とその周辺島嶼に分布していますが、大東諸島に移入しています。宮古島市では保全種に指定されているので、大東諸島で採集されたものが市場流通しています。保全されてい…

コムラサキオカヤドカリ分布北限更新

コムラサキオカヤドカリ分布北限の更新 コムラサキオカヤドカリはインド洋から太平洋の熱帯亜熱帯域に広く分布する陸棲甲殻類で、日本が分布の北限となっています。その中でも沖縄県教育委員会の調査で沖縄本島が北限であると報告されていましたが、今回2020…

シルバーアイキャットゲッコー

シルバーアイキャットゲッコー キャットゲッコーには現在3タイプの流通があります。マレーキャットゲッコー(ブラックアイ)、ボルネオキャットゲッコー(グリーンアイ)、そしてシルバーアイキャットゲッコーです。マレーとボルネオはそこそこ流通があり、…

ボルネオキャットゲッコーF2

ボルネオキャットゲッコーF2(2019CBからのF2) ボルネオキャットゲッコー2019CBs ボルネオキャットゲッコーは2019CBが順調に育っており、同ケースでまとめて管理をしていました。そしたらどうでしょう。腹に卵のようなものが見え始めました。生後1年半とい…

カスミサンショウウオ

カスミサンショウウオ Hynobius nebulosus カスミサンショウウオは西日本に広く分布する種とされていましたが、2019年に隠蔽種を分類する論文が出て9種に分かれました。それでは引き続きカスミサンショウウオであるのはどの地域のものかというと九州北西部…

徳之島のハイ

徳之島のハイ Sinomicrurus japonicus boettgeri ハイは沖縄諸島と徳之島に分布する鮮やかなオレンジ色と黒色を持つ美しいコブラ科のヘビです。奄美のヒャンと亜種の関係にあります。なかなか珍しく出会う確率は低いため行っても見れないことが多いのですが…

チカヌマエビ

チカヌマエビ Halocaridinides trigonophthalma チカヌマエビは西太平洋の熱帯亜熱帯域のアンキアラインに生息する小型のエビ類で、日本では南西諸島で報告されています。アンキアラインとは、陸水のような環境であるが地下で海域と接続しており、汽水環境と…

クメジママミズフナムシ

クメジママミズフナムシ:久米島真水船虫 クメジマミズフナムシ:久米島水船虫 Ligia sp. 久米島固有の未記載フナムシ。仮称として上記が与えられていますが、真水か水か呼び方は好みで。仮称の通り本種は淡水生で、内陸の石灰岩域に生息します。最も有名な…

クメトカゲモドキ

クメトカゲモドキ Goniurosaurus kuroiwae yamashinae 久米島固有のクロイワトカゲモドキ亜種:クメトカゲモドキ。クメは国産ゴニの中でも見やすい方で、行く先行く先に現れてくれました。夜間に岩がゴロゴロしている場所を探すのが手っ取り早いですが、適当…

イワサキセダカヘビ

イワサキセダカヘビ Pareas iwasakii 八重山3珍蛇の一角であるイワサキセダカヘビをようやく見ることができました。3珍の中では割と見やすい種なのですが、なかなか巡り会うことができませんでした。セダカヘビ科はアジアに広く分布し3属に分類されていま…

ヤエヤママルバネクワガタ

ヤエヤママルバネクワガタ Neolucanus insulicola insulicola ヤエヤママルバネクワガタ大歯 八重山3珍蛇とヤシガニを探しに行っていたのですが、時期が時期だったのでクワガタ屋の帰結先の一つであるマルバネ探しに現地の知り合いに誘っていただき見てきま…

マレーキャットゲッコー ブリード

Breeding of Malay Cat Gecko Aeluroscalabotes felinus. マレーキャットゲッコー♀親1 実は今年マレーキャットゲッコーをトリオで導入し、ブリードに挑戦していました。ボルネオができたんでマレーもできるだろうと思い、全く同じセットで飼育していたら特…

ツシママムシ

ツシママムシ Gloydius tsushimaensis ツシママムシは対馬固有種で、模様がハッキリとした眼状紋にならない点や、舌が桜色を呈するところからニホンマムシと種判別されます。とはいえ最も有名な差異は、非常に攻撃的であるということです。ニホンマムシは基…

オビトカゲモドキ

オビトカゲモドキ Goniurosaurus splendens オビトカゲモドキは徳之島固有のキョクトウトカゲモドキです。クロイワの亜種ではなく、別種として分類するのが有力なようです。国産ゴニの中でも特に小柄で、シェルピンクの体色も相まってとても可愛い印象。県指…

九州のタワヤモリ

タワヤモリ Gekko tawaensis 瀬戸内海沿岸域の周辺における海岸沿いから山地の岩場に生息している西日本固有種。九州では大分県が有名です。体色を大きく変化させるため、夜間の平常時はニホンヤモリより少し模様が強いかな程度ですが、興奮時は美しい黒と金…

カラスヘビ シルバーアイ

カラスヘビ シルバーアイ Elaphe quadrivirgata "Melanism and Silver eyes" Double mutation カラスヘビは一般的にシマヘビの黒化型(メラニズム)個体のことを指します。本来シマヘビは茶色で、背に黒線が入る赤眼のヘビです(背の模様は差が大きい)。し…

ボルネオキャットゲッコー2019CB

ボルネオキャットゲッコー2019CB ボルネオキャットゲッコー2019CB ボルネオキャットゲッコーのブリードに成功してから、ベビーの飼育には四苦八苦しています。実は前回の記事以降も何個も卵を産んでくれて、何匹ものベビーが孵っていましたが、半数以上を失…

コムラサキオカヤドカリ

コムラサキオカヤドカリ Coenobita violascens かなり大型になる種で、成長によって体色が大きく変わります。幼体は赤オレンジといった目立つ色彩を呈していますが、成長に従い青みが加わっていきます。色が混ざるのか、グレーっぽい地味な体色になりますが…

ブルーレッグマンテラ

ブルーレッグマンテラ アオアシアデガエル Mantella expectata マダガスカルのイサロ周辺に生息するマンテラ(アデガエル)の一種です。ヤドクガエルと収斂しており、小型で有毒、そして美麗なカエルです。飼育に関して言えばヤドクより安くタフですが、流通…

エベナビアゲッコー

エベナビアゲッコー Ebenavia gecko ※2019年12月29日投稿、2022年10月29日加筆。 エベナビア属は6種に分類されていますが、入荷した際はエベナビアゲッコーと括られているのみで同定されていません。日本への入荷が1種だけならそれでもまぁ良いのかもと思…

キンスジアメガエル

キンスジアメガエル Litoria aurea キンスジアメガエルはオーストラリア南東部原産で、ニューカレドニアやニュージーランドに移入しています。原産地では減少しており、分布域が大きく狭まっています。アメガエル属に分類されていますが形態はトノサマガエル…

ソバージュババイヤモリ

ソバージュババイヤモリ Bavayia sauvagii ババイヤモリ属はニューカレドニア固有のヤモリ群で、最も見やすい属群です。12種ほど分類されており、ニューカレドニアと周辺島々に多様に分布しています。今回のニューカレドニア遠征は乾燥が酷く、全くヤモリが…

キマダラウミヘビ

キマダラウミヘビ New Caledonian Sea Krait Laticauda saintgironsi 本種はロイヤルティー諸島を含んだニューカレドニア固有のウミヘビです。赤みがかった黄色と黒の縞模様の個体が多いのですが、アオマダラウミヘビに近縁ということもあり青みの強い個体も…

イキシマカワリヌマエビ

イキシマカワリヌマエビ Neocaridina ikiensis 壱岐島(長崎県壱岐市)より発見され、2017年に記載されたカワリヌマエビ属の一種です。なんだかんだ日本のネオカリはミナミヌマエビやらイシガキヌマエビやらと属名が含まれない和名を付けられていましたけど…

サラワクネッタイコシビロダンゴムシ

サラワクネッタイコシビロダンゴムシ Cubaris sp. "Sarawak" 絶妙にピントが合ってない写真しかなくてアレなんですが、勘弁です。本種はマレーシア サラワク州に分布とのことからサラワクネッタイと呼ばれています。しかしサラワクは広いので、私だったらも…

シロクチガエルの黄色色素欠乏個体

シロクチガエルの黄色色素欠乏個体 Axanthic individual of Chalcorana raniceps Caudata-第3号-の自然史ノートに投稿させていただきました。内容はChalcorana ranicepsの頭胴部7割ほどがアザンティックな幼体を見つけましたというものです。シロクチガエル…

One's habitat

One's habitat なんだかんだ本ブログを作ってから1年ちょっとで100記事目を迎えました。アクセス数も10000を超え、11111が見えそうです。(とかなんとか言って2週間くらい下書き放置してたら12000超えてました。)もう何年も前にブログの流行りは終わり、2013…

Young individuals of the land hermit crab Coenobita spinosus

Young individuals of the land hermit crab Coenobita spinosus オオトゲオカヤドカリの若齢個体 Young individual of Coenobita spinosus with 8.14 mm SL オオトゲオカヤドカリの若齢個体 リンク I published a paper that could find young individuals …

ニシヤモリ

ニシヤモリ Gekko sp. 言わずと知れた国産未記載ヤモリの一つ(2019年8月時点)。ニシヤモリは九州西部に分布し、存在は広く知られていますが未だに記載されていません。産地としては五島や平戸が有名です。ちなみに写真の個体はこの産地じゃありません。パッ…

アカガネヒメマルゴキブリ

アカガネヒメマルゴキブリ(仮)ニジイロヒメマルゴキブリ Perisphaerus sp. ゴキブリの中でもかなり人気があるニジイロゴキブリとヒメマルゴキブリのいいところを合わせたゴキブリを発見しました。ニジイロゴキブリはマルゴキブリ類になるので丸くはならな…