One's habitat Blog

ホームページ「One's habitat」の付属ブログ。何屋かと訊かれたらオカヤドカリの人です。無断転載ダメ。

オガサワラベニシオマネキ

オガサワラベニシオマネキ

Paraleptuca boninensis

オガサワラシオマネキ

小笠原諸島固有のシオマネキで、父島のかなり限られた場所にのみ生息しています。そのことから2019年2月6日に種の保存法に指定され、保護種となりました。ほぼベニシオマネキと変わらない印象を受けますが、本種は何と言いますかベニシオマネキに比べて体色がくすんでいるような個体が多いみたいですね。甲羅に赤色が発現する個体もまず見られないようです。しかし、発色の良い個体は翡翠のような色味を持ち、奥深い美しさです。

Paraleptuca boninensis is a endemic Fiddler crab species of the Ogasawara (Bonin) Islands, and it lives only in a very limited place on Chichi-jima island. No other Fiddler crab species live in the Ogasawara islands. It is designated as a protected species and capture is prohibited. This picture was taken before being protected and specified by law.

オガサワラベニシオマネキ

南西諸島ではマングローブ林でよくベニシオマネキを見かけます。一方で、小笠原諸島にはマングローブがなく、ベニシオマネキ類に適してるとは言えない環境でしょう。それでも僅かながら存在した汽水干潟環境に適応した分化を行ったと推測します。他のシオマネキ類がおらず、競合が起きなかったというのもかなり大きいでしょう。AustrucaGelasimusが入っていたら負けて滅んでいたと思います。いや、まさか競合して勝った結果の占有…?まぁ、オガサワラベニシオマネキが持つベニシオマネキとの生態的な差異などにも興味を惹かれますが、保護されたため手はもう出せませんね。