オニヌマエビ Atyopsis spinipes
アジアロックシュリンプ Atyopsis moluccensis
日本で見られるのがオニヌマエビで、東南アジアに広く分布しているのがアジアロックシュリンプです。オニヌマエビは日本において南西諸島で多く見つかっていますが、本土の黒潮影響域で暖かめな場所でも見られます。形態的差異は見ての通り小さいです。モルッセンシスの方が背の正中線が明瞭ではあります。額角も僅かに形態差があります。写真の個体はどちらも大型のオスです。生態はヌマエビとして異質で、アンテナのように発達した第1歩脚と第2歩脚で有機物を捉えて摂食します。流れある河川で見られ、大きなものは80 mm以上になります。オスは第3歩脚が大型化します。テナガエビとも小エビ類とも違う魅力がありますね。そういえば食べ応えのあるサイズですが、食べてみたという生き物屋の話はあまり聞きません。