One's habitat Blog

ホームページ「One's habitat」の付属ブログ。何屋かと訊かれたらオカヤドカリの人です。無断転載ダメ。

日本

カラスヘビ シルバーアイ

カラスヘビ シルバーアイ Elaphe quadrivirgata "Melanism and Silver eyes" Double mutation カラスヘビは一般的にシマヘビの黒化型(メラニズム)個体のことを指します。本来シマヘビは茶色で、背に黒線が入る赤眼のヘビです(背の模様は差が大きい)。し…

コムラサキオカヤドカリ

コムラサキオカヤドカリ Coenobita violascens かなり大型になる種で、成長によって体色が大きく変わります。幼体は赤オレンジといった目立つ色彩を呈していますが、成長に従い青みが加わっていきます。色が混ざるのか、グレーっぽい地味な体色になりますが…

イキシマカワリヌマエビ

イキシマカワリヌマエビ Neocaridina ikiensis 壱岐島(長崎県壱岐市)より発見され、2017年に記載されたカワリヌマエビ属の一種です。なんだかんだ日本のネオカリはミナミヌマエビやらイシガキヌマエビやらと属名が含まれない和名を付けられていましたけど…

ニシヤモリ

ニシヤモリ Gekko sp. 言わずと知れた国産未記載ヤモリの一つ(2019年8月時点)。ニシヤモリは九州西部に分布し、存在は広く知られていますが未だに記載されていません。産地としては五島や平戸が有名です。ちなみに写真の個体はこの産地じゃありません。パッ…

フクエアオカナブン

フクエアオカナブン Rhomborrhina unicolor fukueana 五島列島福江島には青いアオカナブンがいる。そんな話を何年も前に聞いた時からずっと気になっていました。しかし東京からだとちょっと行きにくいし、他に見たいものもインパクトに欠ける感が、、、。そ…

オニヌマエビ

オニヌマエビ Atyopsis spinipes アジアロックシュリンプ Atyopsis moluccensis 日本で見られるのがオニヌマエビで、東南アジアに広く分布しているのがアジアロックシュリンプです。オニヌマエビは日本において南西諸島で多く見つかっていますが、本土の黒潮…

ブチサンショウウオ

ブチサンショウウオ Hynobius naevius ブチサンショウウオは2019年頭に隠蔽種の記載がされ、3種に分かれました。今回、真のブチサンショウウオ Hynobius naevius をGWに案内してもらいました。向かったのは九州北部の沢です。時期的にちょっと厳しいかもとの…

ミクロソリウム

ミクロソリウム Microsorum 野外で見たミクロソリウムが自生している様子です。 Microsorum sp. "South Malay" マレー半島南部の渓流にて発見しました。乾季だったのにも関わらず草体が半分水に浸かっているので水中化は可能でしょう。葉の形状としては特に…

ニホンヤモリ

ニホンヤモリ Gekko japonicus ニホンヤモリは日本本土で最もよく見られるヤモリです。平安時代に大陸から木造船に乗ってやってきたと言われています。建造物でよく見られるので、都心において最も馴染み深い爬虫類です。都心3区でも簡単に見れますし、上の…

オガサワラヌマエビ

オガサワラヌマエビ Paratya boninensis オガサワラヌマエビは小笠原諸島固有の淡水性コエビ類で、陸封型の生活史を持ちます。陸封型ですが直達発生ではなくゾエア幼生で生まれるため、カワリヌマエビ属とはまた違います。そんなわけで本種の分類はヌマエビ…

クロイワトカゲモドキ南部

クロイワトカゲモドキ南部 Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae "Southern type" クロイワトカゲモドキは北部と南部で形態的な傾向の差があり、背中の模様に最もそれが現れます。分化が起きているという話もありますね。というわけで南部の個体群を見てきました…

イボイモリ

イボイモリ Echinotriton andersoni 日本の誇る大型陸棲イモリで、大きなものは全長20 cm近くになります。アカハライモリに見慣れていると、その大きさに驚きます。そしてゴツゴツした体躯は非常に格好良いです。今回大雨の中で出会うことができました(レン…

ガラスヒバァ

ガラスヒバァ Hebius pryeri 奄美諸島から沖縄諸島に分布するKeelback。捕食対象は無尾類がメインですが、魚やヤモリなども食べているそうです。舌の配色は同属のヒバカリと似ていますね。弄ると口を大きく開けて威嚇してきます。毒はありますが、気にするほ…

ナミエガエル

ナミエガエル Limnonectes namiyei 沖縄島の北部である、やんばる固有のカエルです。水域依存度が高く、水場で多く確認されます。そして、忍者蛙なんて呼ばれるほど擬態が上手いです。大型になるカエルなのですが、転石帯では見事に石ころにカムフラージュし…

林道のヒメハブ

ヒメハブ Ovophis okinavensis 寒い時期に沖縄で最も見られるヘビ。林道を流していたら必ずと言っていいほど現れます。とはいえ、林道のヒメハブはつまらない写真になりやすいのでちょっと工夫してみました。けっこういい感じに撮れたと思います。本種の毒は…

オキナワイシカワガエル 色彩変異

オキナワイシカワガエル 色彩変異 Odorrana ishikawae "Color mutant individuals" イシカワガエルの有名な色彩変異である青色個体(青イシカワガエル)を見ることができました。アザンティック(黄色色素欠乏)と呼ばれる突然変異の一種です。なんだかんだ2…

オガサワラベニシオマネキ

オガサワラベニシオマネキ Paraleptuca boninensis 小笠原諸島固有のシオマネキで、父島のかなり限られた場所にのみ生息しています。そのことから2019年2月6日に種の保存法に指定され、保護種となりました。ほぼベニシオマネキと変わらない印象を受けますが…

ミナミヒメシオマネキの闘争

ミナミヒメシオマネキ Gelasimus jocelynae 本種の成体は甲羅下辺部に水色を呈すことと、オスは右鉗脚が大型化する傾向があります。大鉗脚は上半分が白色を、下半分が橙色を呈し、縦幅があるため盾のようです。一大ミナミヒメシオマネキ生息地に行ってみると…

ハチジョウヒラタクワガタ

ハチジョウヒラタクワガタ Dorcus titanus hachijoensis ヒラタクワガタの八丈島亜種。八丈島最難関クワガタ種ですが、普通に歩いているのに遭遇しました。クワガタ採集慣れしてる人が材割りすれば、ぼちぼち見つかるとか。私は慣れてないですし、材割りは迷…

ヤエヤマイシガメ

ヤエヤマイシガメ Mauremys mutica kami ミナミイシガメの八重山亜種。用水路や林道など割と色んなところで見つかります。幼体は水棲傾向が強いらしく、水場で見られるそうです。成体は側溝によくいます。落ちちゃったのか、側溝に溜まった餌を食べに来てい…

石垣島 ライトトラップ

石垣島ライトトラップ Insects collected at Ishigaki-jima island by light trap. 2018年6月の石垣島において、人生初のライトトラップに参加させていただきました。 なんだかんだ昆虫探しはしているのですが、まともな採集道具も揃えずに灯火とルッキング…

カントウアオオサムシ

カントウアオオサムシ Carabus insulicola kantoensis アオオサムシの、関東地方平野部において多摩川を境にした東側の広い地域に見られる亜種がカントウアオオサムシです。オサムシは飛べないものが多いことから、地理的隔離が起きやすく、それに伴い種分化…

ミナミオニヌマエビ

ミナミオニヌマエビ Atyoida pilipes (Atyopsis pilipes) オニヌマエビ属に分類される中型淡水エビで、日本では南西諸島と小笠原諸島で見られますがそこそこ珍しいです。北限は口永良部島です。クリスタルロックシュリンプなんて呼ばれ方もしており、たまに…

リュウキュウカジカガエル

リュウキュウカジカガエル Buergeria japonica 南西諸島のカエルでは最普通種です。体色の個体差が大きく、茶色やクリーム色などもいるのですが、写真のような真っ黄色の個体もいます。なんだかんだいって真っ黄色の小型カエルって日本だと本種くらいなんで…

ナキオカヤドカリ

ナキオカヤドカリ Coenobita rugosus 日本においてオカヤドカリ類の普通種で、小型種です。低温耐性は持っておらず、南西諸島においても緯度で生息数は大きく変わります。先島諸島では最も数の多い種ですが、沖縄諸島あたりからムラサキオカヤドカリの占める…

リュウキュウシオマネキ

リュウキュウシオマネキ Tubuca coarctata 幼体は甲羅が赤色と黄色、歩脚が青色ととても派手な色彩をしています。成長に従い甲羅が黒くなっていき、上部に白線が残ります。ヤエヤマシオマネキにかなり近い体色や形態をしているので、注意が必要です。今回コ…

ヤエヤマシオマネキの幼生

ヤエヤマシオマネキ Tubuca dussumieri の幼生についての記事です。シオマネキ類の幼生飼育を経験しておこうと思いまして、八重山でヤエヤマシオマネキを採集してきました。抱卵したメスを孵化槽に移し、放幼を待ちます。無事放幼が行われ、得られたゾエア幼…

オオナキオカヤドカリ

オオナキオカヤドカリ Coenobita brevimanus かなり大型に成長する種で、赤紫色をしている個体が多いです。たまに赤い個体や茶色い個体もいます。海岸林を主な活動場所とします。左鉗脚が立派で、挟む力はオカヤドカリ類でも随一です。私はそこそこ大型の個…

オオヒキガエル

オオヒキガエル Rhinella marina オオヒキガエルは世界的に見てかなり凶悪な侵略的外来生物です。中南米に自然分布しますが、さまざまな熱帯亜熱帯の島嶼域に移入して現地の生物を食い荒らしています。私はオオヒキガエルが最強のカエルだと思ってます。理由…

八丈島のクサガメ

クサガメ Mauremys reevesii 八丈島にはもともと淡水カメ類は生息していませんでした。しかし、近年ミシシッピアカミミガメが確認され、そしてクサガメも成体の発見報告が出ました。かくいう私も八丈島でクサガメの幼体(いわゆるゼニガメ)を発見し、神戸市立…